2015/08/04(火) - 09:41
スプリント開始直前、残り300mで大落車が発生。コースを完全に塞ぐ落車を切り抜けた選手たちによるスプリントの結果、マッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング)が自身2度目のUCIワールドツアーレース勝利を飾った。
ポーランド国旗を持って沿道で観戦 photo:tourdepologne.pl
ツール・ド・ポローニュ2015第2ステージ photo:tourdepologne.pl首都ワルシャワで開幕ステージを終えたツール・ド・ポローニュはチェンストホバから一路南下。第2ステージは全長146kmで、後半にかけてドンブローヴァ・グルニチャの10km周回コースを5周してフィニッシュを迎える。
山岳賞ジャージのアドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)らが逃げる photo:tourdepologne.plレース序盤から逃げたのはマークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)、サンデル・アルミー(ベルギー、ロット・ソウダル)、マルティン・ケイゼル(オランダ、ロットNLユンボ)というUCIワールドチームライダー3名と、山岳賞ジャージを着るアドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)とカミル・グラデク(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)の合計5名。しかし数少ない貴重な平坦ステージだけにスプリンターチームが大きなリードを許さなかった。
大落車が発生した混乱のスプリントを制したマッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング) photo:tourdepologne.plクレクの山岳ポイント量産後、逃げグループは残り20km地点で早くも吸収される。ジャイアント・アルペシン、オリカ・グリーンエッジ、トレックファクトリーレーシング、そしてアスタナがエーススプリンターのために集団先頭でポジション争いを繰り広げた。
落車に巻き込まれたマークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)がバイクを担ぐ photo:tourdepologne.pl残り4kmを切ったところでトレックファクトリーレーシングのトレインが発進する。残り2kmまで別府史之が先頭固定で集団牽引を続けたが、人数を揃えたオリカ・グリーンエッジにリードを奪われてしまう。他チームを寄せ付けないリードアウトで、オリカ・グリーンエッジを先頭に残り1kmアーチを駆け抜けた。
最終ストレートに差し掛かり、フィニッシュラインまで300mというタイミング、いよいよスプリントが始まるというタイミングで、サーシャ・モードロ(イタリア、ランプレ・メリダ)の進路変更を避けきれなかったカレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が集団先頭近くで落車する。次点でポイント賞ジャージを着るイワンに突っ込んだ選手たちが道幅一杯に折り重なるように倒れこんだ。
そんな地獄絵図を尻目に、落車を避けた10名に満たない選手たちがスプリント。追い上げる形になったマルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)は届かず、マッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング)が抜群の加速でフィニッシュラインを先頭で駆け抜けた。
トラックレース出身のペルッキがキッテルを打破。イタリア出身の26歳スプリンターは「シーズン初戦のマヨルカで2勝を飾ったものの、ティレーノの落車で全てが狂ってしまった。時間をかけて乗り切って挑んだジロで再び落車。ステージ2位に入ったけど本調子とは言えず、それ以降じっくりと怪我の療養に励んでいたんだ」と、苦しいシーズン前半を振り返る。
2014年ティレーノ〜アドリアティコ第2ステージに続くUCIワールドツアーレース勝利を飾ったペルッキは「ハードなトレーニングの末に高いモチベーションと良いコンディションで臨んだこのポローニュで結果を出すことが出来て、夢が叶った気分だ」と語った。
キッテルは連勝を逃したものの、ステージ2位のボーナスタイム6秒によって総合リードは拡大している。激しく落車した総合2位イワンは擦り傷を負ったもののレースを続行。鎖骨骨折でリタイアしたダビ・デラクルス(スペイン、エティックス・クイックステップ)を除いて、大落車に巻き込まれた選手たちは全員フィニッシュラインを切った。
選手コメントはチーム公式サイトより。
キッテルとニッツォロを下したマッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング) photo:tourdepologne.pl
ツール・ド・ポローニュ2015第2ステージ結果
1位 マッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング) 3h20’12”
2位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
3位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)
4位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)
5位 サーシャ・モードロ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
7位 サルヴァトーレ・プッチオ(イタリア、チームスカイ)
8位 ラッセノーマン・ハンセン(デンマーク、キャノンデール・ガーミン)
9位 ミッチェル・ドッカー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
10位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、AG2Rラモンディアール)
108位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
個人総合成績
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) 6h03’09”
2位 カレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +10”
3位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ) +12”
4位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)
5位 マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング) +13”
6位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル) +16”
7位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、AG2Rラモンディアール)
8位 サルヴァトーレ・プッチオ(イタリア、チームスカイ)
9位 ニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
10位 ロレンソ・マンジン(フランス、FDJ)
ポイント賞
マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
山岳賞
アドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
チーム総合成績
ロットNLユンボ
text:Kei Tsuji
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最終ストレートに差し掛かり、フィニッシュラインまで300mというタイミング、いよいよスプリントが始まるというタイミングで、サーシャ・モードロ(イタリア、ランプレ・メリダ)の進路変更を避けきれなかったカレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が集団先頭近くで落車する。次点でポイント賞ジャージを着るイワンに突っ込んだ選手たちが道幅一杯に折り重なるように倒れこんだ。
そんな地獄絵図を尻目に、落車を避けた10名に満たない選手たちがスプリント。追い上げる形になったマルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)は届かず、マッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング)が抜群の加速でフィニッシュラインを先頭で駆け抜けた。
トラックレース出身のペルッキがキッテルを打破。イタリア出身の26歳スプリンターは「シーズン初戦のマヨルカで2勝を飾ったものの、ティレーノの落車で全てが狂ってしまった。時間をかけて乗り切って挑んだジロで再び落車。ステージ2位に入ったけど本調子とは言えず、それ以降じっくりと怪我の療養に励んでいたんだ」と、苦しいシーズン前半を振り返る。
2014年ティレーノ〜アドリアティコ第2ステージに続くUCIワールドツアーレース勝利を飾ったペルッキは「ハードなトレーニングの末に高いモチベーションと良いコンディションで臨んだこのポローニュで結果を出すことが出来て、夢が叶った気分だ」と語った。
キッテルは連勝を逃したものの、ステージ2位のボーナスタイム6秒によって総合リードは拡大している。激しく落車した総合2位イワンは擦り傷を負ったもののレースを続行。鎖骨骨折でリタイアしたダビ・デラクルス(スペイン、エティックス・クイックステップ)を除いて、大落車に巻き込まれた選手たちは全員フィニッシュラインを切った。
選手コメントはチーム公式サイトより。
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ツール・ド・ポローニュ2015第2ステージ結果
1位 マッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング) 3h20’12”
2位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
3位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)
4位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)
5位 サーシャ・モードロ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
7位 サルヴァトーレ・プッチオ(イタリア、チームスカイ)
8位 ラッセノーマン・ハンセン(デンマーク、キャノンデール・ガーミン)
9位 ミッチェル・ドッカー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
10位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、AG2Rラモンディアール)
108位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
個人総合成績
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) 6h03’09”
2位 カレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +10”
3位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ) +12”
4位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)
5位 マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング) +13”
6位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル) +16”
7位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、AG2Rラモンディアール)
8位 サルヴァトーレ・プッチオ(イタリア、チームスカイ)
9位 ニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
10位 ロレンソ・マンジン(フランス、FDJ)
ポイント賞
マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
山岳賞
アドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
チーム総合成績
ロットNLユンボ
text:Kei Tsuji
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