2013/07/28(日) - 11:43
7月27日、イタリアで第70回ツール・ド・ポローニュ(UCIワールドツアー)が開幕した。1級山岳にゴールする本格的な山岳コースでディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)が優勝。大会はイタリアとポーランドを舞台に8月3日まで8日間の日程で開催される。
ツール・ド・ポローニュ2013第1ステージ image:tourdepologne.plドイツ、チェコ、スロバキア、ウクライナ、ベラルーシ、リトアニア、ロシアと国境を接する国ポーランド。同国最大のロードレースであり、1928年に第1回大会が開催されたツール・ド・ポローニュが開幕した。グランツール最終戦ブエルタ・ア・エスパーニャ(1935年〜)よりも歴史は長い。
2ヶ月ぶりにレースに出場したブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング) photo:Riccardo Scanferla開催70回目を迎える今年は、何とイタリアで開幕を迎えた。ドロミティ山塊が広がるイタリア北部のトレンティーノ・アルトアディジェ州で2ステージをこなした後、休息日に空路でポーランドに移動し、5ステージを行なう。75年の歴史の中で、国外でレースが行なわれるのは今回が初めて。
話しながら走るヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)とファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・レオパード) photo:Riccardo Scanferla今大会はUCI(国際自転車競技連合)の新たな試みとして、1チーム8名ではなく6名というコンパクトな構成で、スプリントポイントや山岳ポイントでボーナスタイムが設定されている。
イタリア初日の第1ステージは、1級山岳パゲッラ峠と2級山岳ドゥローネ峠を越え、標高1522mの1級山岳マドンナ・ディ・カンピリオにゴールする厳しいもの。序盤に形成されたセルジュ・パウエルス(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)ら6名の逃げは、最後の1級山岳マドンナ・ディ・カンピリオで吸収された。
平均勾配6%・登坂距離13.3kmという本格的な登りが始まると、まずはホセ・サルミエント(コロンビア、キャノンデールプロサイクリング)がアタック。続けざまにカウンターアタックが繰り返され、ピーター・ウェーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)が独走に持ち込む。
嚢胞(のうほう)が原因でジロ・デ・イタリアを欠場したイヴァン・バッソ(イタリア)擁するキャノンデールプロサイクリングやサクソ・ティンコフ、そしてモビスターがメイン集団を率いてウェーニングを追撃する。
北イタリアのトレンティーノ・アルトアディジェ州を走る photo:Riccardo Scanferla
逃げるセルジュ・パウエルス(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)とバルトス・フザルスキー(ポーランド、ネットアップ・エンドゥーラ) photo:Riccardo Scanferla登りで15名ほどに絞り込まれたメイン集団の中に、ジロ以来のレース出場となったヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)とブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング)の姿は無かった。
ステージ優勝を飾ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) photo:Riccardo Scanferla続いてメイン集団からエロス・カペッキ(イタリア、モビスター)とクリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソ・ティンコフ)が飛び出し、先頭ウェーニングに合流する。3名が先行し、セレンセンがゴール2.5km手前に位置する1級山岳マドンナ・ディ・カンピリオを先頭通過。勾配が緩んだところで後続が追いつき、15名によるステージ優勝争いが繰り広げられた。
リーダージャージに袖を通したディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) photo:Riccardo Scanferla再びウェーニングがアタックを仕掛けて飛び出したが、サクソ・ティンコフ率いる追走グループが追い上げる。ウェーニングがラスト300mで捕まったところで、ヨン・イサギーレ(スペイン、エウスカルテル)のスプリントを合図にして各選手が腰を上げる。ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)のスプリント力が抜きん出ていた。
2位のダーウィン・アタプマ(コロンビア、コロンビア)や3位ラファル・マイカ(ポーランド、サクソ・ティンコフ)を大きく引き離してゴールしたウリッシ。「自分にとってもチームにとっても重要な勝利を飾れたことに大変満足している。(スカルポーニやニエミエツら)チームメイトが団結して僕のポジションを守ってくれた。一つ目のミッションをクリアした今、最後まで勝利を求めて走って行くよ」。2010年のツール・ド・ポローニュで総合8位、2011年ジロ・デ・イタリアでステージ優勝、今年パリ〜ニースで総合7位という成績を残している24歳が、リーダージャージを獲得した。
この日、先頭集団でゴールしたのは15名(ウリッシ、アタプマ、マイカ、カペッキ、バッソ、ポッツォヴィーヴォ、イサギーレ、ハウズ、ヘルマンス、ウェーニング、キセロフスキー、モレーノ、セレンセン、エナオモントーヤ、レベッリン)。注目されたニーバリとウィギンズはともに9分13秒遅れでゴールしている。
選手コメントはランプレ・メリダ公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2013第1ステージ結果
1位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) 4h59'32"
2位 ダーウィン・アタプマ(コロンビア、コロンビア)
3位 ラファル・マイカ(ポーランド、サクソ・ティンコフ)
4位 エロス・カペッキ(イタリア、モビスター)
5位 イヴァン・バッソ(イタリア、キャノンデールプロサイクリング)
6位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル)
7位 ヨン・イサギーレ(スペイン、エウスカルテル)
8位 アレックス・ハウズ(アメリカ、ガーミン・シャープ)
9位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、レディオシャック・レオパード)
10位 ピーター・ウェーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)
個人総合成績
1位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) 4h59'22"
2位 クリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソ・ティンコフ)
3位 ダーウィン・アタプマ(コロンビア、コロンビア) +04"
4位 ラファル・マイカ(ポーランド、サクソ・ティンコフ) +06"
5位 エロス・カペッキ(イタリア、モビスター) +10"
6位 イヴァン・バッソ(イタリア、キャノンデールプロサイクリング)
7位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル)
8位 ヨン・イサギーレ(スペイン、エウスカルテル)
9位 アレックス・ハウズ(アメリカ、ガーミン・シャープ)
10位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、レディオシャック・レオパード)
ポイント賞
ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
山岳賞
バルトス・フザルスキー(ポーランド、ネットアップ・エンドゥーラ)
スプリント賞
バルトス・フザルスキー(ポーランド、ネットアップ・エンドゥーラ)
チーム総合成績
レディオシャック・レオパード
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
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イタリア初日の第1ステージは、1級山岳パゲッラ峠と2級山岳ドゥローネ峠を越え、標高1522mの1級山岳マドンナ・ディ・カンピリオにゴールする厳しいもの。序盤に形成されたセルジュ・パウエルス(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)ら6名の逃げは、最後の1級山岳マドンナ・ディ・カンピリオで吸収された。
平均勾配6%・登坂距離13.3kmという本格的な登りが始まると、まずはホセ・サルミエント(コロンビア、キャノンデールプロサイクリング)がアタック。続けざまにカウンターアタックが繰り返され、ピーター・ウェーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)が独走に持ち込む。
嚢胞(のうほう)が原因でジロ・デ・イタリアを欠場したイヴァン・バッソ(イタリア)擁するキャノンデールプロサイクリングやサクソ・ティンコフ、そしてモビスターがメイン集団を率いてウェーニングを追撃する。
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2位のダーウィン・アタプマ(コロンビア、コロンビア)や3位ラファル・マイカ(ポーランド、サクソ・ティンコフ)を大きく引き離してゴールしたウリッシ。「自分にとってもチームにとっても重要な勝利を飾れたことに大変満足している。(スカルポーニやニエミエツら)チームメイトが団結して僕のポジションを守ってくれた。一つ目のミッションをクリアした今、最後まで勝利を求めて走って行くよ」。2010年のツール・ド・ポローニュで総合8位、2011年ジロ・デ・イタリアでステージ優勝、今年パリ〜ニースで総合7位という成績を残している24歳が、リーダージャージを獲得した。
この日、先頭集団でゴールしたのは15名(ウリッシ、アタプマ、マイカ、カペッキ、バッソ、ポッツォヴィーヴォ、イサギーレ、ハウズ、ヘルマンス、ウェーニング、キセロフスキー、モレーノ、セレンセン、エナオモントーヤ、レベッリン)。注目されたニーバリとウィギンズはともに9分13秒遅れでゴールしている。
選手コメントはランプレ・メリダ公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2013第1ステージ結果
1位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) 4h59'32"
2位 ダーウィン・アタプマ(コロンビア、コロンビア)
3位 ラファル・マイカ(ポーランド、サクソ・ティンコフ)
4位 エロス・カペッキ(イタリア、モビスター)
5位 イヴァン・バッソ(イタリア、キャノンデールプロサイクリング)
6位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル)
7位 ヨン・イサギーレ(スペイン、エウスカルテル)
8位 アレックス・ハウズ(アメリカ、ガーミン・シャープ)
9位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、レディオシャック・レオパード)
10位 ピーター・ウェーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)
個人総合成績
1位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) 4h59'22"
2位 クリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソ・ティンコフ)
3位 ダーウィン・アタプマ(コロンビア、コロンビア) +04"
4位 ラファル・マイカ(ポーランド、サクソ・ティンコフ) +06"
5位 エロス・カペッキ(イタリア、モビスター) +10"
6位 イヴァン・バッソ(イタリア、キャノンデールプロサイクリング)
7位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル)
8位 ヨン・イサギーレ(スペイン、エウスカルテル)
9位 アレックス・ハウズ(アメリカ、ガーミン・シャープ)
10位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、レディオシャック・レオパード)
ポイント賞
ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
山岳賞
バルトス・フザルスキー(ポーランド、ネットアップ・エンドゥーラ)
スプリント賞
バルトス・フザルスキー(ポーランド、ネットアップ・エンドゥーラ)
チーム総合成績
レディオシャック・レオパード
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla