昨年から東近江市ふれあい運動公園にて開催されているワールドサイクルカップ。今年はタイムトライアルとクリテリウムの2本立てで行われた。ロードレースを存分に楽しめたレースの模様をお伝えしよう。

快晴の下で行われたワールドサイクルカップ2012快晴の下で行われたワールドサイクルカップ2012 スタートを待つロードバイク達スタートを待つロードバイク達


4月29日に滋賀県東近江市ふれあい運動公園で行われたワールドサイクルカップは、最近競技者が増えつつあるタイムトライアルとクリテリウムが同日に開催された。
タイムトライアルは個人タイムトライアルと二人一組のトロッフェ・バラツキで、個人タイムトライアルからスタートして、クリテリウムを挟んでトロッフェ・バラツキと進められた。ロードバイクとタイムトライアルバイクが会場で走る華やかな感じで、快晴の青空のもとレースは進行した。

人気の高まるタイムトライアル
午前中に行われた個人タイムトライアルは、タイムトライアル専用バイクが数多く出走して好タイムが予想された。後輪のディスクホイールに前輪はディープリム、ポリュームのあるエアロデザインのフレームにTTハンドルと、エアロヘルメットを被る選手達の乗る迫力のあるタイムトライアルバイクが走るのはかっこいいの一言。

個人タイムトライアル1位・後藤 真一(テックスポーツカミハギ)個人タイムトライアル1位・後藤 真一(テックスポーツカミハギ) 個人タイムトライアル2位・久保田 寛隆個人タイムトライアル2位・久保田 寛隆


コースは1.7kmを5周する8.5kmの周回コースを3組計38名が出走し、天気も良く風の影響の少ない絶好の計測日。結果は後藤真一(テックスポーツカミハギ)がタイム11'39.72・Ave43.73km/hの成績で優勝となった。

豪華な賞品が目白押しのクリテリウム
タイムトライアル終了後はクラスごとのクリテリウムがスタートした。最上位のC1は全日本ロード選手権の影響もあってか有力チーム・選手が少ないものの、誰もが勝ちに行くチャンスを伺う。TTコースにシケインが追加された2kmを20周する40kmのコースを30名で争われた。

クリテリウムC1スタートクリテリウムC1スタート 積極的に先頭に出る木村吉秀(瀬田工業高校)積極的に先頭に出る木村吉秀(瀬田工業高校)


レースはトップ通過に1,000円の周回賞が与えられるため賞金目当ての逃げとそれのつぶし合いで序盤から白熱した展開になった。ここで常にレースを作ったのは田中佑と服部昇平(共に京都産業大学)と森聖貴と木村吉秀(共に瀬田工業高校)で、積極的に逃げた田中が3周回連続で賞を取り、森と木村も先頭に出てレースを作る。10人程のグループで周回し木村が途中で落車して、ゴールスプリントは服部が木村をかわして優勝し続いて田中も3位に入る。服部は「優勝できたのはスポンサー様のおかげです。学生レースで一位を取りたいです」と語ってくれた。

晴天に恵まれたコースを駆け抜ける晴天に恵まれたコースを駆け抜ける コーナーを集団で回るクリテリウムコーナーを集団で回るクリテリウム

クリテリウムC1優勝 服部昇平(京都産業大学)クリテリウムC1優勝 服部昇平(京都産業大学) 接戦のスプリントになった小学5~6年生の部接戦のスプリントになった小学5~6年生の部


女子はC4Wの中村千鶴(Team UKYO)が後続を大きく離して優勝している。クリテリウムの各クラスの賞品は豪華で、優勝者には完成車のロードバイクやカーボンフレーム、ローラー台と持って帰るのが大変なくらい。表彰台に上がらずとも飛び賞もありジャンケン大会もありと、数多くの賞品に歓声が沸いた。

二人で力を合わせるトロッフェ・バラツキ
前後二人で走るトロッフェ・バラツキは、周回中如何に二人の脚を合わせて走るかがポイント。周回毎にゴールライン上で二人が大きく離れるとペナルティの対象になる。1.7kmを12周・20kmのコースを30組で争われ、男子と男女混合は同一カテゴリーで、女子と二つのカテゴリーで行われた。

トロッフェ・バラツキ1位・テックスポーツカミハギ(後藤 真一・堤 大輔)トロッフェ・バラツキ1位・テックスポーツカミハギ(後藤 真一・堤 大輔) トロッフェ・バラツキ2位・CARO SPORT(藤田 久司・加藤 明豊)トロッフェ・バラツキ2位・CARO SPORT(藤田 久司・加藤 明豊)

トロッフェ・バラツキ3位・ワールドサイクルMK豆鉄砲部(松本 孝・川瀬 康史)トロッフェ・バラツキ3位・ワールドサイクルMK豆鉄砲部(松本 孝・川瀬 康史) トロッフェ・バラツキでは女子の部もあったトロッフェ・バラツキでは女子の部もあった


レースを走る選手からは「先頭大丈夫か」「このまま行くぞ」とといったかけ声が聞こえる程、コミュニケーションを図りながら周回を重ねて行く。優勝は個人TTも取ったの後藤真一・堤 大輔(テックスポーツカミハギ)ペアでタイム29'01.86・Ave41.34km/hでダブル制覇となった。

タイムトライアルバイク紹介
迫力のあるスタイルで人気が高まりつつあるタイムトライアル専用バイク。会場では専用バイクが多く見られて華なやかな印象となった。

大谷一弘さんのスコット・プラズマ2は、ハンドル位置を下げるためにエルゴステムでヘッドチューブより下にハンドルを設置しているのが特徴。

大谷一弘さんのスコット・プラズマ2大谷一弘さんのスコット・プラズマ2 ハンドル位置をエルゴステムで下げているハンドル位置をエルゴステムで下げている


金森孝憲さんのBH GC AEROは走りの軽さが気に入っている。ライトウェイトのホイールも決まっています。

金森孝憲さんのBH GC AERO金森孝憲さんのBH GC AERO ライトウェイトのディスクホイールライトウェイトのディスクホイール


後藤真一・堤 大輔ペアは同じオルベア・オルドウを揃えての参戦。サイズも同じくチームとしてかっこ良くアピール。

後藤真一・堤 大輔ペアのオルベア・オルドウ後藤真一・堤 大輔ペアのオルベア・オルドウ 前傾姿勢を支えるハンドル周り前傾姿勢を支えるハンドル周り


また会場ではワールドサイクルの協力のもと多くのメーカーが出展し、スギノはセラミックBB、モリコウェーブはトラベルバイクバッグの展示、ソーヨータイヤはホイールを交換してのタイヤ体験ができたりと各メーカーの新商品等を多数手に取る事ができて、参加者は今後の購買の参考にしていました。

スギノのセラミックBBとBB30を24mmシャフトのクランクで使うコンバートBBスギノのセラミックBBとBB30を24mmシャフトのクランクで使うコンバートBB ソーヨーはホイールを交換してタイヤの体感できる試乗会をしていたソーヨーはホイールを交換してタイヤの体感できる試乗会をしていた


C1
三船雅彦氏がプレゼンターを務めた三船雅彦氏がプレゼンターを務めた 1位 服部 昇平(京都産業大学)1:01'52.38
2位 森 聖貴(瀬田工業高校)    +0.21
3位 田中 佑           +0.64
4位 野島 遊(シルべスト・興國高校)+0.87
5位 中田 尚志          +1.03

C3の賞品はロードバイクC3の賞品はロードバイク C2
1位 柴田 浩輔(甲南高校)37'06.58
2位 渡邊 誉大      +0.64
3位 南條 太郎      +1.45

C3
1位 大杉 直敬      27'46.4
2位 柴田 浩輔(甲南高校)+26.08
3位 國方 賢治(EURO-WORKS)+26.66

C4W
1位 中村 千鶴(Team UKYO)17'18.62
2位 牧 緋莉         +57.63
3位 松本 光(ワールドサイクル)+57.73

個人タイムトライアル
1位 後藤 真一(テックスポーツカミハギ)11'39.72
2位 久保田 寛隆            +14.46
3位 井上 人志(クラブシルベスト)   +18.50

トロッフェ・バラツキ
1位 テックスポーツカミハギ(後藤 真一・堤 大輔)29'01.86
2位 CARO SPORT(藤田 久司・加藤 明豊)+9.45
3位 ワールドサイクルMK豆鉄砲部(松本 孝・川瀬 康史)+25.43


text&photo:Akihiro.NAKAO

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