2011/07/26(火) - 08:17
埼玉県の長瀞にて、降りやまぬ雨と滑りやすい斜面に翻弄されながらもMTBと格闘し続けたカーティスオーナーの面々。午後からは、更に標高の高いセッションへ移動し再びバイクと共に大自然に立ち向かう事となった。
お昼は渓流脇のベースに戻り、岩瀬さんとパートナーである田嶋京子さん(愛称・きょうちゃん)によって手際良くランチが運ばれ、テントの下でテーブルを囲んで団らん昼食。
そこでぼくはカーティスについてや各人の愛車に対する想いを訊いてみたところ、とにかく“カーティス”はビルダーであるブライアン・カーティスのイギリス的職人魂がそのままに具現化されたようなモノであり、当然皆そこに惹かれてオーナーとなったわけだが、そんなバイクなので手なずけるには歳月や経験が必要になってくるのだという。
今流で言うところの「ツンデレ」的要素があり、とにかく始めのころはツンツンちゃんで取り付く島ナシ、という有様で、愛情を注ぎ(お金も貢ぐ?)何度も会話をしていく(通ってく?)うちにやがて「デレ」が顔を見せ始め、ようやく掛け替えのない愛馬(娘?)に成長していくのだという。なるほど、興味深いし、今回のぼくのライドにも共通するものが感じられた。乗り込み初日であるこの日は、とにかくツンツンされっぱなしで投げ飛ばされるは転けさせられるはで散々であったからだ。
テーブルを囲むオーナーたちは皆、長い時間を掛けて、それぞれの愛車に仕立て上げていったのだ。まさに、ブリティッシュ・テーラーメイド(スーツ)のようなノリである。
それなので、カーティスバイクはオーディオ機器のエージングのように、それぞれのバイクがやがてそれぞれのオーナーのカラリングを持つという。これは今回の参加者全員が口を揃えて言っていた。
なので100人オーナーがいれば、100通りのキャラクターの異なるカーティスバイクが存在する、ということなのだ。奥深し。ここに集ったオーナーも手ごわし。まるで、競走馬のオーナー状態である。
午後のライドはより深き森へ
さて、午後は、午前とは異なるトレイルに出かける、というプログラムで再び山頂まで一同揃い出発。今度は標高もかなり高いし深い霧が立ち込めている。気温も低い。まさにウェールズの森に迷い込んだかの如くである。午後のコースもやはり下りがメインで、押して上がる箇所がわずかにある程度。腹もこなれ身体もだんだんと暖まってきたカーティスサムライたちは午後も絶好調。午前同様に、未見のコースだけに都度止まりながら岩瀬さんのレクチャーが実施され、一人一人が安全に走行。しかしその表情に緊張感の欠片もなく、強まる雨と跳ね返る泥をものともせずに、笑顔満開でのライドとなった。
当初の予定では午後も2本という事だったのだが、時間や天候を考慮し、安全を図るという点でもこの日の里山ライドはこれにて終了。その後はMTB自走でベースまで戻り、昼食時に出され盛り上がった地元商店街特産品になるレア食材を買い求め、一同近くの商店街までダッシュ。このレア食材は実に美味なもので、筆者も絶対に買わねば、と財布を握りしめ皆に同行。気になる方は、ぜひ岩瀬さんのツアーを利用し、その正体を確認してみる事をお勧めする。食べなきゃ絶対に損します!
11人の熱きカーティスサムライたちはこうして、この日のミーティングを締めくくったのである。実に、充実の1日でありました。
今回のミーティングに合流させてくださった皆様方、ガイドをはじめとし多くのケアを行ってくれた岩瀬さん&田嶋さん、楽しい体験をたいへんありがとうございました。
バイクライフサポートシステム
埼玉・長瀞をベースに、自転車の楽しさを広く体験してもらおうという取り組みをしているバイクライフサポートシステム。代表の岩瀬信彦氏は、かつてMTB選手も経験しているエキスパート。先日行われたカーティスミーティングでも利用したこのサービスを今回紹介したい。
バイクライフサポートシステム(Blss)ではMTBガイドツアーを中心に、サイクリングやロード・クロスバイクイベント、と自転車の楽しみを多くの人に知ってもらおうという活動を行っている。どのジャンルもレンタルバイクと装備品が用意されているので、まだバイクを持っていない人でも、身一つでスポーツサイクルの楽しさを満喫できるようになっている。また、MTBに限らず、ロードバイクツーリング、半日MTB/午後はラフティングなど様々な遊び方をガイドしてくれる頼もしい存在だ。
カーティスミーティングではMTBライドのガイドが中心だったのでその内容をすこし紹介すると(今回参加したのはMTBカスタマイズツアー)、コースは半日と1日の2つが用意され、半日コースはまずMTBに慣れ親しむことから始めるもの。対象は小学4年生以上からになり、MTB・ヘルメット・装備・ガイド料・保険込みで料金は4,500円となっている。1日コースはいよいよMTBらしさを味わえるトレイルでの走行がメインとなり、対象は中学生以上となる。料金はガイド料・保険込みで6,800円となり、レンタルMTBなどを加えると3,000円がプラスされる。バイクは、ハードテイル4台(トレック6500)、フルサス3台(トレックFuel EX8)/サイズは15.5~17.5inを揃える。その他、ロードツアー用のロードバイクが4台ある。
今回のツアーガイドで素晴らしい、と感じた点のひとつに、出発前に麓のベースで簡単なお茶タイムを取りながら、各人の当日の健康チェックや様々なアレルギー確認(山中における虫や植物によるもの)、装備を岩瀬さんがしっかり訊いていたところ。このような配慮が随所で実に木目細かいのだ。確かに、意気揚々と現地に来てはみたものの意外と体調が優れないことなどはあり、そういった人に助け舟を出すような形にもなり、必要な心配りだと感じた。
いざ走り出して思ったのが、その朗らか・柔和な人柄がガイドにぴったり、ということ。コース各所での安全に対するガイドや攻略法、リカバリーフォローもたいへん的確。なによりも、自信がMTBに乗ることに最高の楽しみを見出している所が素敵だった。
ちなみに長瀞は埼玉とはいえ奥地にあるため冬季の営業はどうかと思ったら、積雪は大した事なく、通常通り営業しているという事だ。天候が安定しているので、逆にいいぐらいという。
梅雨明けし緑がさらに深まるこれからや、バイクに慣れ親しんでシーズンの後半にガイドしてもらうのも最高だろう。ぜひお薦めしたい。
代表の岩瀬信彦氏
中学生時代に自転車レースに目覚め、1997年にはMTBダウンヒル全日本チャンピオンに。自転車の楽しさをたくさんの人たちに体験してもらいたいという思いから、初心者を対象としたスクール、ロケーションを活かしたツアーなど、レベルを問わず誰もが楽しめる自転車ツアーを開催中! という事だ。
text&photo:Harumichi SATO
お昼は渓流脇のベースに戻り、岩瀬さんとパートナーである田嶋京子さん(愛称・きょうちゃん)によって手際良くランチが運ばれ、テントの下でテーブルを囲んで団らん昼食。
そこでぼくはカーティスについてや各人の愛車に対する想いを訊いてみたところ、とにかく“カーティス”はビルダーであるブライアン・カーティスのイギリス的職人魂がそのままに具現化されたようなモノであり、当然皆そこに惹かれてオーナーとなったわけだが、そんなバイクなので手なずけるには歳月や経験が必要になってくるのだという。
今流で言うところの「ツンデレ」的要素があり、とにかく始めのころはツンツンちゃんで取り付く島ナシ、という有様で、愛情を注ぎ(お金も貢ぐ?)何度も会話をしていく(通ってく?)うちにやがて「デレ」が顔を見せ始め、ようやく掛け替えのない愛馬(娘?)に成長していくのだという。なるほど、興味深いし、今回のぼくのライドにも共通するものが感じられた。乗り込み初日であるこの日は、とにかくツンツンされっぱなしで投げ飛ばされるは転けさせられるはで散々であったからだ。
テーブルを囲むオーナーたちは皆、長い時間を掛けて、それぞれの愛車に仕立て上げていったのだ。まさに、ブリティッシュ・テーラーメイド(スーツ)のようなノリである。
それなので、カーティスバイクはオーディオ機器のエージングのように、それぞれのバイクがやがてそれぞれのオーナーのカラリングを持つという。これは今回の参加者全員が口を揃えて言っていた。
なので100人オーナーがいれば、100通りのキャラクターの異なるカーティスバイクが存在する、ということなのだ。奥深し。ここに集ったオーナーも手ごわし。まるで、競走馬のオーナー状態である。
午後のライドはより深き森へ
さて、午後は、午前とは異なるトレイルに出かける、というプログラムで再び山頂まで一同揃い出発。今度は標高もかなり高いし深い霧が立ち込めている。気温も低い。まさにウェールズの森に迷い込んだかの如くである。午後のコースもやはり下りがメインで、押して上がる箇所がわずかにある程度。腹もこなれ身体もだんだんと暖まってきたカーティスサムライたちは午後も絶好調。午前同様に、未見のコースだけに都度止まりながら岩瀬さんのレクチャーが実施され、一人一人が安全に走行。しかしその表情に緊張感の欠片もなく、強まる雨と跳ね返る泥をものともせずに、笑顔満開でのライドとなった。
当初の予定では午後も2本という事だったのだが、時間や天候を考慮し、安全を図るという点でもこの日の里山ライドはこれにて終了。その後はMTB自走でベースまで戻り、昼食時に出され盛り上がった地元商店街特産品になるレア食材を買い求め、一同近くの商店街までダッシュ。このレア食材は実に美味なもので、筆者も絶対に買わねば、と財布を握りしめ皆に同行。気になる方は、ぜひ岩瀬さんのツアーを利用し、その正体を確認してみる事をお勧めする。食べなきゃ絶対に損します!
11人の熱きカーティスサムライたちはこうして、この日のミーティングを締めくくったのである。実に、充実の1日でありました。
今回のミーティングに合流させてくださった皆様方、ガイドをはじめとし多くのケアを行ってくれた岩瀬さん&田嶋さん、楽しい体験をたいへんありがとうございました。
バイクライフサポートシステム
埼玉・長瀞をベースに、自転車の楽しさを広く体験してもらおうという取り組みをしているバイクライフサポートシステム。代表の岩瀬信彦氏は、かつてMTB選手も経験しているエキスパート。先日行われたカーティスミーティングでも利用したこのサービスを今回紹介したい。
バイクライフサポートシステム(Blss)ではMTBガイドツアーを中心に、サイクリングやロード・クロスバイクイベント、と自転車の楽しみを多くの人に知ってもらおうという活動を行っている。どのジャンルもレンタルバイクと装備品が用意されているので、まだバイクを持っていない人でも、身一つでスポーツサイクルの楽しさを満喫できるようになっている。また、MTBに限らず、ロードバイクツーリング、半日MTB/午後はラフティングなど様々な遊び方をガイドしてくれる頼もしい存在だ。
カーティスミーティングではMTBライドのガイドが中心だったのでその内容をすこし紹介すると(今回参加したのはMTBカスタマイズツアー)、コースは半日と1日の2つが用意され、半日コースはまずMTBに慣れ親しむことから始めるもの。対象は小学4年生以上からになり、MTB・ヘルメット・装備・ガイド料・保険込みで料金は4,500円となっている。1日コースはいよいよMTBらしさを味わえるトレイルでの走行がメインとなり、対象は中学生以上となる。料金はガイド料・保険込みで6,800円となり、レンタルMTBなどを加えると3,000円がプラスされる。バイクは、ハードテイル4台(トレック6500)、フルサス3台(トレックFuel EX8)/サイズは15.5~17.5inを揃える。その他、ロードツアー用のロードバイクが4台ある。
今回のツアーガイドで素晴らしい、と感じた点のひとつに、出発前に麓のベースで簡単なお茶タイムを取りながら、各人の当日の健康チェックや様々なアレルギー確認(山中における虫や植物によるもの)、装備を岩瀬さんがしっかり訊いていたところ。このような配慮が随所で実に木目細かいのだ。確かに、意気揚々と現地に来てはみたものの意外と体調が優れないことなどはあり、そういった人に助け舟を出すような形にもなり、必要な心配りだと感じた。
いざ走り出して思ったのが、その朗らか・柔和な人柄がガイドにぴったり、ということ。コース各所での安全に対するガイドや攻略法、リカバリーフォローもたいへん的確。なによりも、自信がMTBに乗ることに最高の楽しみを見出している所が素敵だった。
ちなみに長瀞は埼玉とはいえ奥地にあるため冬季の営業はどうかと思ったら、積雪は大した事なく、通常通り営業しているという事だ。天候が安定しているので、逆にいいぐらいという。
梅雨明けし緑がさらに深まるこれからや、バイクに慣れ親しんでシーズンの後半にガイドしてもらうのも最高だろう。ぜひお薦めしたい。
代表の岩瀬信彦氏
中学生時代に自転車レースに目覚め、1997年にはMTBダウンヒル全日本チャンピオンに。自転車の楽しさをたくさんの人たちに体験してもらいたいという思いから、初心者を対象としたスクール、ロケーションを活かしたツアーなど、レベルを問わず誰もが楽しめる自転車ツアーを開催中! という事だ。
text&photo:Harumichi SATO
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