2019/04/17(水) - 13:09
春真っ盛りの甲府盆地の南縁を舞台に開催された「桃と桜のサイクリング」。50kmと短いながら、ピリッとしたアップダウンとボリュームたっぷりのエイドステーション、そしてなにより満開の桃と桜が楽しめる春爛漫のサイクリングイベントの様子をレポート。
今年は更に規模を拡大した桃と桜のサイクリング
寒かった冬空もいつの間にか遠くの出来事となった4月上旬、甲府盆地、山梨県そして日本のど真ん中、中央市にて開催されたライドイベントが桃と桜のサイクリングだ。2年目となる今大会はメイン会場を中央市農村公園へと変更し、より多くのサイクリストたちを受け入れる体制を整えた。
少し高台にあるメイン会場からはすでに御坂山地の山々を間近に望め、既にテンションはかなりアップ。天気も最高、ロケーションも文句なしで朝から期待度がどんどんと高まっていく。
よしもと山梨県住みます芸人のいしいそうたろうさんがMCを務めてくれた
ゲストライダーの牧野ステテコさん
山梨のパン好きの間で知らぬものない「ルヴァン」のマフィンがスタートで振舞われました
続々と集まってくる参加者の皆さんには、スタートエイドとして地元の人気ベーカリー「ルヴァン」のマフィン、そして中央市自慢の水、「命水」で淹れたコーヒーが振る舞われる。スタートする前からこんなおもてなしていただくイベントは、日本広しといえあまりないのではないだろうか。
今年のゲストライダーは「坂バカ女子」として活躍するお笑い芸人の牧野ステテコさん。そしてよしもと山梨県住みます芸人のいしいそうたろうさんがMCを務めており、完全にコントの布陣に。
スタート前に「リニアー!」と山梨恒例(?)のポーズで気合注入!
中央市長さんがE-BIKEに試乗! これすごいねーと満面の笑顔でした
女子グループには牧野ステテコさんがジョイン
女子限定の第2グループもスタートしていきます
家の中でも東西南北で位置を話す、なんて山梨あるあるネタをいしいさんが披露しつつ、会場が温まったころあいでスタートセレモニーに。走行上の諸注意が読み上げられたあとは、スタート前に「リニアー!」と山梨恒例(?)のポーズで気合注入。
20人ほどのグループ毎に分かれてスタートしていく中で、このイベントの象徴ともいえるのが第2グループ。女性のための出走グループとして、女性参加者および仲間の男性限定となっている。サポートしてくれる先導&後走ライダーももちろん女性!走りやすいペースを刻んでくれ、さらには走り方の相談にも乗ってくれるとあって、昨年の初回大会でも大好評。その口コミもあってか、今年は更に多くの方が第2グループに入っていた様子。
御坂山地の山裾を走っていきます
桃の花をまじかに眺めつつ走っていきます
さて、メイン会場をスタートした後は一路西へ。みやさか道と呼ばれる広域農道を一宮御坂方面へと向かっていく。このみやさか道やフルーツラインといった甲府盆地をぐるりと取り囲むように高台の上に敷かれた広域農道は、適度なアップダウンと見飽きない絶景が次々に登場する、サイクリストにとっては天国のようなロケーション。
甲府盆地を見下ろす絶景を堪能できるようにと、反時計回りでコース設定されているのもニクいポイントだ。左側通行の日本では、島は時計回り、湖は反時計回り、というセオリーがあるけれど、ここに盆地は反時計回りというのも追加したいところ。
桃の花咲く丘をいくつも越えていく
満開の桜の下を駆け抜けていきます
丘のピークの桃畑で牧野ステテコさんと記念撮影
鮮やかなピンクの中を走っていきます
走り始めると周囲にはピンク色に色づいた桃畑が目の前に。ピンク色の花は桜とも梅とも違う、燃え立つような鮮やかさで、ついつい見入ってしまう。普段は辛い坂道も美しい景色に気を取られていればいつの間にか終わってしまう、というと言い過ぎかもしれないけれど、だいぶ短く感じられるのは本当だ。
幾つかアップダウンをこなし、だんだんと足が暖まってきた頃合いで第1エイドの八代ふるさと公園に到着。こちらでは、地元のおばあちゃんたちが作ってくれた草餅、そして瑞々しいフルーツトマトとエイドの定番、バナナが登場。
第1エイド手前の直登区間 ここを越えればもう少し
地元のおばあちゃんが丹精込めて作ってくれたよもぎ饅頭
こんもりと咲き乱れる桜と共に
古墳の上から絶景が広がる第1エイド 八代ふるさと公園
公園内にはこんもりとした前方後円墳があり、ちょっとした展望台のようになっている。古墳の上で甲府盆地を見下ろしながら草餅を戴いているとなんだかピクニック気分。もちもちした生地にあっさり目の餡子が詰まった草餅は、いくらでも食べられそう。でも、普段だったら花より団子派なのだけれど、今年はこのおいしい草餅を上回るほど、満開の桜が綺麗だった。
中でも円墳に寄りかかるように立つ2本の桜は甲州蚕影桜と呼ばれており、これまで見たことがないほどみっちりと花が咲き乱れている。この時期、甲州蚕影桜はライトアップされており、美しい夜桜を楽しむこともできるのだとか。
草餅とバナナを頂きます
こうしてみるとなんだか信号みたいな配色ですね 並べ方間違えましたけど
甲府盆地を見下ろすように咲く甲州蚕影桜
桃の花が纏った彩度高めなピンクとは異なり、まさに薄紅と表すのが相応しい桜。華やかに咲き誇りつつもどこか儚げな佇まいに心惹かれてしまう。そんな名桜を堪能していると、いつのまにやら時間が過ぎていってしまう。だけれど、まだ第1エイドということで、先を目指して再出発するのであった。
text&photo:Naoki.Yasuoka
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寒かった冬空もいつの間にか遠くの出来事となった4月上旬、甲府盆地、山梨県そして日本のど真ん中、中央市にて開催されたライドイベントが桃と桜のサイクリングだ。2年目となる今大会はメイン会場を中央市農村公園へと変更し、より多くのサイクリストたちを受け入れる体制を整えた。
少し高台にあるメイン会場からはすでに御坂山地の山々を間近に望め、既にテンションはかなりアップ。天気も最高、ロケーションも文句なしで朝から期待度がどんどんと高まっていく。
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今年のゲストライダーは「坂バカ女子」として活躍するお笑い芸人の牧野ステテコさん。そしてよしもと山梨県住みます芸人のいしいそうたろうさんがMCを務めており、完全にコントの布陣に。
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20人ほどのグループ毎に分かれてスタートしていく中で、このイベントの象徴ともいえるのが第2グループ。女性のための出走グループとして、女性参加者および仲間の男性限定となっている。サポートしてくれる先導&後走ライダーももちろん女性!走りやすいペースを刻んでくれ、さらには走り方の相談にも乗ってくれるとあって、昨年の初回大会でも大好評。その口コミもあってか、今年は更に多くの方が第2グループに入っていた様子。
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甲府盆地を見下ろす絶景を堪能できるようにと、反時計回りでコース設定されているのもニクいポイントだ。左側通行の日本では、島は時計回り、湖は反時計回り、というセオリーがあるけれど、ここに盆地は反時計回りというのも追加したいところ。
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幾つかアップダウンをこなし、だんだんと足が暖まってきた頃合いで第1エイドの八代ふるさと公園に到着。こちらでは、地元のおばあちゃんたちが作ってくれた草餅、そして瑞々しいフルーツトマトとエイドの定番、バナナが登場。
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中でも円墳に寄りかかるように立つ2本の桜は甲州蚕影桜と呼ばれており、これまで見たことがないほどみっちりと花が咲き乱れている。この時期、甲州蚕影桜はライトアップされており、美しい夜桜を楽しむこともできるのだとか。
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