2022/09/13(火) - 13:14
ツール・ド・フランスで活躍したプロチーム機材特集の第20弾はトレック・セガフレードのバイクをピックアップ。モデルチェンジが発表されたばかりのMadone、軽量オールラウンダーのEmondaやエンデュランスモデルのDomane、TTバイクのSpeed Conceptを紹介する。
マッズ・ピーダスン(デンマーク)のトレック Madone SLR
第13ステージで逃げ集団でのスプリントを制したマッズ・ピーダスン(デンマーク)によって、1勝を挙げたトレック・セガフレード。その勝利を支えたのが、トレックから先日発表されたばかりの新型エアロロード"Madone"だ。
トレック独自の衝撃吸収機構であるIsoSpeedによってエアロロードでありながら抜群の快適性を有していた前モデルから、IsoSpeedを廃止するというドラスティックなアップデートを加えられた新型Madone。その代わりに、空力特性と快適性を同時に向上させつつ、シンプルな構造によって軽量化をも実現する"IsoFlow"テクノロジーが与えられている。
新型Madoneのアイコン的部位であるIsoFlow
新UCIルール下でよりボリュームを得たヘッド周り
クリンチャーのピレリ P-ZERO RACEを使用する
54-43Tのチェーンリングを使用
軽量オールラウンドバイクであるÉmondaが、直近のモデルチェンジにより軽量バイクでありながらエアロダイナミクスを身につけたように、新型Madoneはエアロロードでありながらアップダウンもこなせる軽量化を果たしたと言える。実際、Madoneが選ばれるステージは増えているようで、ピーダスンはじめ多くの選手が新型Madoneと共に3週間を戦った。
一方、軽量オールラウンダーのÉmondaも根強い人気を誇っており、クライマーのバウケ・モレマ(オランダ)を筆頭に、山岳ステージではÉmondaを選ぶ選手が大半だった。また、パヴェステージではIsoFlowを搭載したMadoneをメインバイクとして用いたものの、未発表の新型Domaneがスペアバイクとしてルーフキャリアに積まれていた。
バウケ・モレマ(オランダ)はEmondaを愛用する
ピーダスンはゴールド仕様のスプロケットとチェーンを使用。XX1と思いきや、フラットトップ形状なのでREDグレードと思われる
パヴェステージではチューブレスモデルを使用する
パヴェステージでスペアバイクとして用意されたトレックの新型Domane
コンポーネントはブレーキレバーやクランクにプロ供給専用デザインのスラムロゴが目立つRED eTAP AXSを使用。フロントは54/43Tなど、プロ供給専用品のビッグチェーンリングを組み合わせていた。ピーダスンのバイクには金色のスプロケットおよびチェーンが組付けられていたのも目を惹くポイントだ。
コックピット周りはMadone、Émondaそれぞれに用意されている専用モデルを使用している。ホイールはボントレガーのAeolus RSLシリーズで、選手やステージによってリムハイトを使い分けている模様。ハブベアリングはコゲルにカスタマイズされている。
昨年デビューしたSpeedConcept
エアロ形状のDHバーを使用する
リアはジップのSUPER-9を使用
フロントシングルでタイムトライアルを戦う。空気抵抗削減にも一役買うセッティングだ
タイヤは今年もピレリを使用するが、今年はチューブラーを選ぶ選手が減少傾向で、クリンチャーやチューブレスのP-ZEROシリーズを履いたバイクが多く見られた。
TTバイクは昨年モデルチェンジしたばかりのSpeedConcept。前後に調整可能なSpeedConcept専用DHバーを使う選手もいれば、エアロ形状に形作られたオーダーDHバーを使用する選手もいる。
チューブレスタイヤを使う選手もいればクリンチャーモデルを使用する選手も。ピレリはTPU製のSmartubeをラインアップしている
シートクランプのボルト穴前方にシールが貼られている
現行Domaneをフラットハンドル仕様で組み上げたスタッフバイク。プリズマティック・パールカラーが目を惹く一台だ
ピーダスンが第1ステージで駆ったSpeedConceptは60Tのフロントシングル仕様で組み上げられていた。軽量かつ空力性能も向上するというメリットを有するフロントシングルドライブトレインにいち早くトライしている。ホイールはフロントにボントレガーのAeolus RSL75、リアはジップのSUPER-9という組み合わせ。ディスクホイールをボントレガーがラインアップしていないが故の選択だろう。
text:Naoki Yasuoka
photo:Makoto.AYANO

第13ステージで逃げ集団でのスプリントを制したマッズ・ピーダスン(デンマーク)によって、1勝を挙げたトレック・セガフレード。その勝利を支えたのが、トレックから先日発表されたばかりの新型エアロロード"Madone"だ。
トレック独自の衝撃吸収機構であるIsoSpeedによってエアロロードでありながら抜群の快適性を有していた前モデルから、IsoSpeedを廃止するというドラスティックなアップデートを加えられた新型Madone。その代わりに、空力特性と快適性を同時に向上させつつ、シンプルな構造によって軽量化をも実現する"IsoFlow"テクノロジーが与えられている。




軽量オールラウンドバイクであるÉmondaが、直近のモデルチェンジにより軽量バイクでありながらエアロダイナミクスを身につけたように、新型Madoneはエアロロードでありながらアップダウンもこなせる軽量化を果たしたと言える。実際、Madoneが選ばれるステージは増えているようで、ピーダスンはじめ多くの選手が新型Madoneと共に3週間を戦った。
一方、軽量オールラウンダーのÉmondaも根強い人気を誇っており、クライマーのバウケ・モレマ(オランダ)を筆頭に、山岳ステージではÉmondaを選ぶ選手が大半だった。また、パヴェステージではIsoFlowを搭載したMadoneをメインバイクとして用いたものの、未発表の新型Domaneがスペアバイクとしてルーフキャリアに積まれていた。




コンポーネントはブレーキレバーやクランクにプロ供給専用デザインのスラムロゴが目立つRED eTAP AXSを使用。フロントは54/43Tなど、プロ供給専用品のビッグチェーンリングを組み合わせていた。ピーダスンのバイクには金色のスプロケットおよびチェーンが組付けられていたのも目を惹くポイントだ。
コックピット周りはMadone、Émondaそれぞれに用意されている専用モデルを使用している。ホイールはボントレガーのAeolus RSLシリーズで、選手やステージによってリムハイトを使い分けている模様。ハブベアリングはコゲルにカスタマイズされている。




タイヤは今年もピレリを使用するが、今年はチューブラーを選ぶ選手が減少傾向で、クリンチャーやチューブレスのP-ZEROシリーズを履いたバイクが多く見られた。
TTバイクは昨年モデルチェンジしたばかりのSpeedConcept。前後に調整可能なSpeedConcept専用DHバーを使う選手もいれば、エアロ形状に形作られたオーダーDHバーを使用する選手もいる。



ピーダスンが第1ステージで駆ったSpeedConceptは60Tのフロントシングル仕様で組み上げられていた。軽量かつ空力性能も向上するというメリットを有するフロントシングルドライブトレインにいち早くトライしている。ホイールはフロントにボントレガーのAeolus RSL75、リアはジップのSUPER-9という組み合わせ。ディスクホイールをボントレガーがラインアップしていないが故の選択だろう。
text:Naoki Yasuoka
photo:Makoto.AYANO
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