2014/04/07(月) - 15:28
4月7日から12日までの6日間、スペイン北部のバスク地方で第54回ブエルタ・アル・パイスバスコ(UCIワールドツアー)が開催される。グランツール狙いのオールラウンダーが揃う6日間のバスクレースに新城幸也(ユーロップカー)も出場する。
ベルギーやフランスで「北のクラシック」が盛り上がりを見せる中、スペインのバスク州でUCIワールドツアー第9戦ブエルタ・アル・パイスバスコ(バスク一周レース)が開催される。
1924年に第1回大会が開催された歴史あるステージレースで、1936年に中断。1969年に再開され、今年で開催54回目を迎える。
17あるスペインの自治州の中でも、伝統的に多くのロードレーサー、特にクライマーを輩出するバスク州。今年のパイスバスコも、山がちな地形を利用した山岳コースが多く設定された。地形の関係上、フラットなコースを設定するのは困難だ。
初日から8つのカテゴリー山岳が連続する起伏に富んだコースが設定され、その後もゴール手前に山岳が置かれた中級山岳ステージが続く。登場する山岳はいずれも標高800m以下だが、登りの数がとにかく多いのが特徴。ゴール2km手前で1級山岳ウサルツァ峠を越える実質的な山頂フィニッシュである第4ステージがクイーンステージだ。
総合争いにおいてクライマーたちが有利にレースを進めるのは間違いないだろう。そんなクライマーの脚を試すのが最終日の個人タイムトライアル。2つの登りを含む25.9kmコースで決着が付けられる。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2014ステージリスト
4月7日(月)第1ステージ オルディシア〜オルディシア 153km
4月8日(火)第2ステージ オルディシア〜ダンチャリネア 156km
4月9日(水)第3ステージ ウルダシャビ〜ビトリア・ガステイス 195km
4月10日(木)第4ステージ ビトリア・ガステイス〜エイバル 151km
4月11日(金)第5ステージ エイバル〜マルキナ・シェメイン 160km
4月12日(土)第6ステージ マルキナ・シェメイン 25.9km(個人TT)
総合優勝の本命は、2008年と2009年大会で優勝しているアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)だ。直前のボルタ・ア・カタルーニャでは総合2位に終わったものの、ティレーノ〜アドリアティコで総合優勝を飾るなど、コンタドールはシーズン序盤からコンスタントに好成績を残している。UCIワールドツアーのポイントリーダーは、ロマン・クロイツィゲル(チェコ)を従えての出場。半年ぶりの渡欧となる中野喜文マッサーが帯同する。
直前のGPミゲールインドゥラインでシーズン7勝目(世界最多)を飾ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)も好調だ。ディフェンディングチャンピオンのナイロ・キンタナ(コロンビア)は欠場するが、モビスターはバルベルデを支える強力なアシスト陣を揃えている。
世界チャンピオンのルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ)や、パリ〜ニース覇者のカルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、AG2Rラモンディアール)、新チームでエースを担うミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)、そしてワイルドカード枠で出場するルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)も総合上位に絡んでくるだろう。
エウスカルテル時代の2012年に総合優勝を果たしているBMCレーシングのサムエル・サンチェス(スペイン)は、カタルーニャの山頂フィニッシュを制したティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)やカデル・エヴァンス(オーストラリア)をアシストする。
次世代グランツールレーサーとして注目を集めるミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)やトムイェルテ・スラグテル(オランダ、ガーミン・シャープ)といった若手オールラウンダーは、果たしてベテラン勢を相手にどこまで闘えるのか。
バウク・モレマ(オランダ)とロバート・ヘーシンク(オランダ)を揃えるベルキン、クリテリウム・アンテルナシオナルで復調の兆しを見せたフランク・シュレク(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)、そして隣国フランスの若手注目株ティボー・ピノ(FDJ.fr)とワレン・バーギル(ジャイアント・シマノ)にも注目したい。
新城幸也(ユーロップカー)はピエール・ロラン(フランス)やナタナエル・ベルハネ(エリトリア)らをアシストすることになるだろう。好調ぶりを見せる新城は、アルデンヌクラシックを見据えながら、バスク一周に初めて挑む。
text:Kei Tsuji
ベルギーやフランスで「北のクラシック」が盛り上がりを見せる中、スペインのバスク州でUCIワールドツアー第9戦ブエルタ・アル・パイスバスコ(バスク一周レース)が開催される。
1924年に第1回大会が開催された歴史あるステージレースで、1936年に中断。1969年に再開され、今年で開催54回目を迎える。
17あるスペインの自治州の中でも、伝統的に多くのロードレーサー、特にクライマーを輩出するバスク州。今年のパイスバスコも、山がちな地形を利用した山岳コースが多く設定された。地形の関係上、フラットなコースを設定するのは困難だ。
初日から8つのカテゴリー山岳が連続する起伏に富んだコースが設定され、その後もゴール手前に山岳が置かれた中級山岳ステージが続く。登場する山岳はいずれも標高800m以下だが、登りの数がとにかく多いのが特徴。ゴール2km手前で1級山岳ウサルツァ峠を越える実質的な山頂フィニッシュである第4ステージがクイーンステージだ。
総合争いにおいてクライマーたちが有利にレースを進めるのは間違いないだろう。そんなクライマーの脚を試すのが最終日の個人タイムトライアル。2つの登りを含む25.9kmコースで決着が付けられる。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2014ステージリスト
4月7日(月)第1ステージ オルディシア〜オルディシア 153km
4月8日(火)第2ステージ オルディシア〜ダンチャリネア 156km
4月9日(水)第3ステージ ウルダシャビ〜ビトリア・ガステイス 195km
4月10日(木)第4ステージ ビトリア・ガステイス〜エイバル 151km
4月11日(金)第5ステージ エイバル〜マルキナ・シェメイン 160km
4月12日(土)第6ステージ マルキナ・シェメイン 25.9km(個人TT)
総合優勝の本命は、2008年と2009年大会で優勝しているアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)だ。直前のボルタ・ア・カタルーニャでは総合2位に終わったものの、ティレーノ〜アドリアティコで総合優勝を飾るなど、コンタドールはシーズン序盤からコンスタントに好成績を残している。UCIワールドツアーのポイントリーダーは、ロマン・クロイツィゲル(チェコ)を従えての出場。半年ぶりの渡欧となる中野喜文マッサーが帯同する。
直前のGPミゲールインドゥラインでシーズン7勝目(世界最多)を飾ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)も好調だ。ディフェンディングチャンピオンのナイロ・キンタナ(コロンビア)は欠場するが、モビスターはバルベルデを支える強力なアシスト陣を揃えている。
世界チャンピオンのルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ)や、パリ〜ニース覇者のカルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、AG2Rラモンディアール)、新チームでエースを担うミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)、そしてワイルドカード枠で出場するルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)も総合上位に絡んでくるだろう。
エウスカルテル時代の2012年に総合優勝を果たしているBMCレーシングのサムエル・サンチェス(スペイン)は、カタルーニャの山頂フィニッシュを制したティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)やカデル・エヴァンス(オーストラリア)をアシストする。
次世代グランツールレーサーとして注目を集めるミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)やトムイェルテ・スラグテル(オランダ、ガーミン・シャープ)といった若手オールラウンダーは、果たしてベテラン勢を相手にどこまで闘えるのか。
バウク・モレマ(オランダ)とロバート・ヘーシンク(オランダ)を揃えるベルキン、クリテリウム・アンテルナシオナルで復調の兆しを見せたフランク・シュレク(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)、そして隣国フランスの若手注目株ティボー・ピノ(FDJ.fr)とワレン・バーギル(ジャイアント・シマノ)にも注目したい。
新城幸也(ユーロップカー)はピエール・ロラン(フランス)やナタナエル・ベルハネ(エリトリア)らをアシストすることになるだろう。好調ぶりを見せる新城は、アルデンヌクラシックを見据えながら、バスク一周に初めて挑む。
text:Kei Tsuji
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